この記事の結論
長期つみたて投資の場合、目先のマーケットに一喜一憂する必要なし!
円安のいまこそ、惑わされず投資を続けよう!
円安が進行中!どんなことが起きている?
円安が24年ぶりの水準に。
2022年9月7日に、1ドル=144円台になりました。
◆「円買い介入」はあるのか?
円安が止まらず、1㌦=144円台に。仮に150円までいくと、円の対ドル価値はこの10年で半減です。記録的な円安を受け、「円買い介入」の話題も増加。「そもそも介入って?」「可能性は?」「効果は?」をnoteでわかりやすくまとめました👇notehttps://t.co/L4mLhCe6iV pic.twitter.com/1HlzSAEb8U
— 後藤達也 (@goto_finance) September 7, 2022
円安=円の価値が下がるから、日本円がたくさん必要になる
1ドルをGetしようとしたときに、
2022年1月:105円でOK!
2022年9月:144円が必要に。
つまり同じ1ドルなのに、今年の1月と9月では39円も多く払わなくてはいけないということです。
今回の円安になった大きな理由のひとつは、ドルの金利が上がっているのに対して、円の金利が低いままだから。
よって、[金利が安い円を売って]、[金利の高いドルを買おう!]とする人が多い。
円安だから何かを変える必要なし
円安になったから、何かやっておいた方がいいのでは?と考えてしまいますよね?
しかし、これといって特別なことをする必要はないです。
eMAXIS Slim全米株式(S&P500)の中身はドル建て
米ドルやユーロなど、外貨建ての資産に投資していても、日本の証券会社が販売をしいる投資信託の基準価額は全て日本円で算出されます。
つまり為替リスクは、「投資先の国の通貨」に対して背負うことになります。
つみたてNISA人気ランキングで常に上位の銘柄である『eMAXIS Slim全米株式(S&P500)』や『eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)』は、日本円で購入してはいるけれど、中身は外貨建ての商品になっている。
つまり「eMAXIS Slim全米株式(S&P500)に1万円投資するぞ!」としたときに、1万円をドルに両替してから投資をしている。
このタイミングでは、1ドル=100円だった場合、『100ドル分の投資ができた!』となる。
為替差損と為替差益
運用をしてお金が必要になり、『1万円で購入した100ドル分のeMAXIS Slim全米株式(S&P500)』を取り崩す場合に、
1ドル=50円(つまり円高)の場合は、100ドルを日本円に換金すると「5,000円」
→投資したときより、資産が減っている!
購入したときより、換金するときに「円高」により損失が出ることを、『為替差損』という。
1ドル=200円(つまり円安)の場合は、100ドルを日本円に換金すると「20,000円」
→投資したときより、資産が増えている!!
購入したときより、換金するときに「円安」により利益が出ることを、『為替差益』という。
為替ヘッジは「為替差損」のリスクを取りたくない
投資信託の目論見書に「原則として、為替ヘッジは行いません。」と書いてあるのをみたことありませんか?
この為替ヘッジとは、円高による『為替差損』による損失を避けますよ!ということ。
※注意
・運用コストが高くなる
・為替差益の効果も小さくなる
円高になれば、損をする可能性あり
株価が50ドルの米国株式があったとする。
1ドル=100円のときの円建て評価額は、
50ドル×100円=5,000円
その後、米国株式の株価が60ドルに上がっても、1ドル=50円と円高になったときの円建て評価額は、
60ドル×50円=3,000円
となり、2,000円のマイナスになる。
円安のときこそ、つみたて投資を継続するべき
日本円と米ドルは、一定の範囲を行ったり来たりしています。
海外のインデックスファンドへ長期投資をする上では、為替リスクは多かれ少なかれ必ず存在します。しかし、極端に円安が続くこともなければ、円高が続くこともない。
よって長期投資をしていれば、今回のように円安に振れるときもあるし、円高のときもある。
コンスタントに投資を継続することで、円高に場面にも円安にも、分散されて購入価格を平均的に保つことができる。
投資した後に円安になれば為替差益が出るし、円高になっても投資信託自体を安く買うことができる。
つまりは、気にしすぎる必要はない。
円安だから外貨を持とう!は間違い?
説明した通り、「eMAXIS Slim全米株式(S&P500)」に投資をしてるということは、すでに外貨を持っているのと同じ状態です。
投資信託の中身が、投資先の国の通貨だからです。つまり外貨(この場合はドル)を持っているということ。
このように考えると、自分の総資産における外貨の割合は思っているより高いのではないでしょうか?
焦って、わざわざ円安のときに価値の高い外貨を買ったり、FXに走る必要はないのです。
為替相場に気を取られず、指数の成長に期待
米国や世界経済が進化を続ける限り、米国株や全世界株の指数は右肩上がりに成長を続けていくと考えられています。
わたしたちは目先の為替相場に一喜一憂することなく、米国株や全世界株の将来的な恩恵を受けることを目的に投資を始めたはずです。
20年後に笑っていられるように、コツコツとつみたて投資を継続していきましょう!
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